今月のトピック バックナンバー

ランナーズニー

最近、私の友人でダイエットをしている男性がいます。食事は間食を避ける程度ですが、ウォーキングとジョギングをメインにしています。また、女性の友人もジョギングが習慣で毎日走っています。ジョギングやウォーキングは手軽な運動ではありますが、以外に障害が多いのも事実です。今月はそんな膝の障害についてお話をしたいと思います。

日本人は1日にどの位歩いているの?

日本人が一般的に生活をしているとどのくらい歩くのでしょうか? 歩数にすると無意識にカウントされる歩数は約3000程度だと言われます。もちろん、職務の特殊性などで毎日10000歩を超える人もいる訳ですが・・・3000歩は距離にすると約2.5㎞、時間にすると約30分になります。エネルギー消費で考えると100Kcalになります。歩くことが生活習慣から減りつつある現代社会において、ウォーキングやジョギングは体力低下や健康の維持・増進にはとてもメリットの高いエクササイズです。

健康を目的に始めたのに膝が痛くなった!

しかし、本来メリットの高いエクササイズであるのに対し、膝の痛みを訴える人は少なくありません。 代表的な障害として、『ランナーズニー』があります。 腸脛靭帯摩擦症候群(チョウケイジンタイマサツショウコウグン)と言って、太もも横の腸脛靭帯が膝関節を形成している大腿骨外顆に何度も接触し擦れて炎症を起こし痛みが生じます。原因としては、疲労や筋力不足によるオーバーワーク、下半身の柔軟性低下、下半身姿勢のミスアライメント(誤った姿勢)、悪いフォームによる走行などがあげられます。

こんな人は要注意!!

シューズの外側ソールが先に磨り減る人や下半身の柔軟性が劣っている人は要注意です。その他、内反膝(O脚)の人もリスクが高いといえるでしょう。一般ランナーはもちろんダイエットや健康のためにジョギングを実施している人は、以下のことを注意しましょう。下半身を部位別に柔軟性と筋力について記しました。あくまでも一般的なものなので決定的なものではありませんが、参考にしてみてください。

【筋肉の柔軟性と筋力】
筋肉の部位名称 柔軟性 筋力
大殿筋 硬い 強い
小・中殿筋 柔らかい 弱い
腸腰筋 硬い 強い
内転筋 柔らかい 弱い
大腿四頭筋 硬い 強い
大腿二頭筋 柔らかい 弱い
半腱・半膜様筋 硬い 強い
腓腹筋内側 柔らかい 弱い
腓腹筋外側 硬い 強い
前脛骨筋 硬い 強い
腓骨筋 柔らかい 弱い
ヒラメ筋 硬い 強い

各筋肉のチェックは少々難しいかもしれません。もちろん人それぞれ個人差がありますので、一概に決め付けることはできませんが、もう少し簡単に分けると、脚の外側部分の筋肉が硬く、内側部分の筋力が弱いという事が多いようです。硬い筋肉はストレッチをして柔らかく、筋力不足の部分はトレーニングを行い、ジョギング中にそれぞれの筋肉が正しく機能するようにフォームを身につけましょう。

そして、自分自身の体力や経験に合わせて無理のない走行距離や時間を設定しましょう。ウォーミングアップとクーリングダウンも行いましょう。ジョギング後は入浴、マッサージなどを行い疲労の蓄積をなるべく軽減し、怪我のないように楽しくジョギングを継続しましょう。

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