今月のトピック バックナンバー

お尻のはなし

寒くなりました。北海道では降雪のニュースも入ってきました。確実に冬が近づいてきていますね。

先日、スポーツクラブで女性から相談を受けました。相談内容は黒人モデルのようなお尻になりたいのだけれど・・・黒人モデルのイメージ写真まで見せてもらいました。その写真を見る限りでは、どうみてもお尻に何かを注入し、整形しているように見えたのではっきりNGと言いました。ですが、お尻は人の身体において大きな役割を持っています。という事で今月はモデルさんのためのヒップメソッドではありませんが、お尻の役割についてお話をすることにします。

ヒップアップと筋肉の関係

そもそも人のお尻は大臀筋・中臀筋という2種類の筋肉で成り立っています。一般的にヒップの厚みを出して、ヒップアップに関係しているのは大臀筋です。

大臀筋は、股関節と協調しながら主に立位姿勢の安定に貢献しています。動きとしては、歩行や走るときに足を後ろから前に蹴る動作や膝を伸ばす動作に使われます。階段を上ったり、坂道を上がる時にはその働きは大きくなります。その他、椅子に腰掛けるときなどは筋肉を引き伸ばしながら使われています。またスポーツの場面ではジャンプ動作などでも使われます。

中臀筋は、ヒップの上部横にあり、主に上体が前に倒れるのを防いだり、骨盤を安定させる働きがあります。坂道の下りでは股関節を固定させたり、片足立ちをした時に骨盤が左右に傾かないように固定させたりします。動きとしては脚を横に広げる動作で使われます。直立2足歩行をする人間にのみ進化した筋肉であるといえます。

上記のような働きを考えると、お尻の筋肉は日常でも十分鍛えることが可能だと判ります。

基本は歩くこと

女性から『脚ばかりが太ってしまう』、『ヒップが垂れて薄くペタンコになってしまった』などの悩みをよく相談されます。そんな方はお尻が機能的に使えず、正しく歩くことが出来なかったり、歩く時間が極端に少なかったりする事が考えられます。お尻単独のエクササイズも良いですが、健康な方であればしっかりと歩くことをお奨めします。

またスポーツクラブの男性によく見られるのですが、上半身ばかりトレーニングして、お尻や脚は全くトレーニングせず、非常にバランスが悪い人が多いように感じます。マシンでのトレーニングであればスクワットやレッグプレスなどを積極的に取り入れることをお奨めします。

ヒップの筋力低下は姿勢の乱れはもちろん、骨盤傾斜の要因にも深く関係しています。交通手段の発達した現代では、2足歩行するための機能ですら日に日に低下してしまう危険性もあります。

モデルさんのようなスタイルを作るためにも、日常生活を快適に過ごしていくにもヒップを鍛える事はとても重要です。ただし、外国人モデルさんのようになるには、ストイックにトレーニングをしても、骨格の違いにより限界はあるのではないかと思います。

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