今月のトピック バックナンバー

姿勢の話2 セルフチェック

8月にお話した『良い姿勢のメリット』の第2弾です。先日、某企業の体力測定の仕事をした時のこと、長座体前屈という柔軟性の項目を20代の男性が受検をしました。足を前に伸ばしてマットに座ると、なんと上半身が後ろに傾いています。要するにしっかり座れていないのです。その状態で指先をそろえて測定器のプレートを押して前屈をするわけですが、驚いたことにそのプレートに指先が届かなかったのです。ということで計測ができませんでした。長時間の座作業姿勢がこのような状況を作りだしていると思います。今回は姿勢の中でも骨盤の傾斜にポイントを絞りお話しましょう。

骨盤の位置をセルフチェックで知ろう!

骨盤が正常なポジションにあることを真直ぐな状態だと仮定してみましょう。色々な要因で骨盤は傾いてしまうのですが、ほとんどが骨盤周辺の筋肉バランスが崩れていることで起こるようです。もちろん足の長さが左右異なっていたり、骨格異常の場合を除く事が前提です。

今回は簡単なセルフチェックを紹介しますので、やってみてください。鏡に自分の姿をうつしてチェックをしてみましょう。

【正面から見て】

  1. 肩の高さに違いはないですか?
  2. 左右の腕と脇の間の隙間に違いはないですか?
  3. 腰の高さに違いはないですか?

【横から見て】

  1. 耳、肩と腰を線で結んだ時に、立ち床面に対して斜めや曲がっていたりしませんか?
  2. 一番下の肋骨がおへそ横にある腰の骨より前に出ていませんか?

それぞれについて解説をすると・・・

解説1
肩の高さの違いは肩の筋肉のみではなく、左右の背筋の緊張の違いが考えられます。いすに座ると高さが同じになったりすると立位時の背筋が関係している可能性があります。
解説2
腕と脇の隙間は脊柱周囲の筋肉のバランスが崩れていることが考えられます。また身体が腰からねじれていたりすることもあります。
解説3
立位を維持するためのお尻の筋肉バランスが取れていない可能性があります。立位時に片方のお尻の筋肉が使われていない可能性があります。
解説4
骨盤が後ろに倒れていて、腹筋、背筋が弱い、または周辺筋肉の硬さも推測されます。
解説5
骨盤が前に倒れていて腰が反った状態です。腹筋、背筋の脆弱、硬さなどが考えられます。

人間は重力に対して姿勢を維持していくための筋肉が必要です。生活習慣で個人差が出てきてしまいますが、姿勢の悪さが筋肉バランスを壊し、柔軟性・筋力を低下させ、さらには身体活動に制限をきたします。そして腰痛や肥満症などの障害にまで発展する場合もあります。現代人は誰もが気をつけなければならないのですが、いがいに見過ごされている事が多いのではないでしょうか。

今回のトピックはセルフチェックまでしか載せられませんが、今後エクササイズを少しずつご紹介していきます。

ページ上部へ