怒りのコントロール
ゴールデンウィークまっただ中ですが、皆さんはどうお過ごしでしょうか。今年は上手くすると大連休になりますので遠出している方も多いのではないでしょうか。私はいつも通り、混雑の予想される時期はどこへも行かず、仕事とビーチバレーなどを楽しんで過ごすつもりです。
先月、アンガーマネージメントと言う研修会に出る機会がありました。その内容がとても興味深かったので 今月のトピックとしてみました。内容はその時に利用した資料を基にお話しします。この怒りの感情をコントロールすることは、日常生活においても、スポーツの世界にもかなり大きく影響しているようです。
『怒り』って何?
そもそも『怒り』とは何でしょう?
- 感情表現
- 人間にとって自然な感情の1つ。怒りのない人はいないし、なくすことも不可能。
- 伝達手段
- 怒ることで伝わることがある。怒ることで伝わりにくくなることがある。
- 機能・役割
- 身を守るための感情。(防衛感情)
仮に怒りの感情をなくすとしたら脳の一部を損傷する事しかないようです。 脳外科手術などで脳の一部が影響を受けた人などは、防衛感情を欠如し自分に関わる危険を感じることもできなくなるようです。たとえば貯金通帳と印鑑を、キャッシュカードと暗証番号を人に言いふらして回るなんてこともあるようです。そう考えると絶対になくてはならない感情であることは判断できます。
スポーツにおいても怒りの感情をある程度持っていなければパフォーマンスは落ち、勝利することは難しいようです。よくインタビューなどで楽しんで試合に臨んだ結果です。などと言う事を聞きますが、怒りの感情なしでは勝利を呼ぶことはできないようです。ただし怒りすぎは逆効果であり、ようは怒りの感情をコントロールすることが大事なようです。では問題になる怒りはどういったものでしょう?
下記の表に問題になる事柄をまとめました。
タイプ | 特性 |
---|---|
強度が高い | 1度怒ると止まらない、強く怒りすぎる |
持続性がある | 根に持つ、思いだし怒りをする |
頻度が高い | しょっちゅうイライラする、カチンとくることが多い |
攻撃性がある | 他人を傷つける、自分を傷つける、物を壊す |
次に、上の表を見て下記のレーダーチャートに自分を当てはめてみましょう。
自分のが完成した後は、どなたでも良いので自分の身近な人の分を思い浮かべて同じようにレーダーチャートを作成してみてください。その後、ご本人にも作成してもらいお互いのギャップを見てみましょう。意外と自分が感じている自分と相手が感じている自分に大きな差があったりするかもしれません。
怒りの正体は?
では私たちが怒りを感じるものの正体とは何でしょう?皆さんはこの1週間程度で振り返って、怒ったことを思い出してみてください。
- すごく頭にきたこと
- まあまあ腹が立ったこと
- 軽くイラッとしたこと
それぞれ思い出してみましょう。それぞれの怒らせる要因は何だったでしょうか?
誰か? どんな出来事か? 何か?
怒らせた正体はすべて自分の願望、希望、欲求を象徴する『べき』と言う言葉なのです。ルールはこうあるべき。子供はこうあるべき。男性・女性はこうあるべき。車の運転はこうあるべき。など自分の理想と現実のギャップが怒りの正体のようです。
ですから、自分の『べき』と世の中の『べき』、パートナーとの『べき』の境界線を知り、相手に境界線を見せる努力が必要なようです。そしてその境界線をコントロールしていくことが必要な事のようです。ここで、気を付けなければならないのは機嫌で境界線を変化させてしまうことです。たとえば自分の機嫌の良いときは怒らないのに、機嫌が悪ければ同じことでも怒るというのは人間性を損ない信用を無くすことにもなるようです。
初めて受けた研修でしたが、とても興味を持つことができ、さらに深く勉強したい気持ちになりました。自分の『べき』の境界線を知り、怒りをコントロールすることができれば今よりもっと違う人間関係を持つことも可能になると感じました。また、機会があればトピックでご紹介していこうと思います。