骨盤底筋とは
人の身体(体幹)を構成するインナーマッスルの一つで、人の身体を容器だと考えるとちょうど底にあたる筋肉です。容器の形を整え中になにかを入れたときに漏れないようにする役割ですね。もう少し具体的な役割としては、お腹の中の内臓を下から支持し、腹圧の調整に関わり臓器の位置を正常に保ちます。また尿道、膀胱、直腸、膣などを呼吸とともにコントロールし、排便、排尿の調整もしています。
- 尿漏れ
- 頻尿
- 女性の生理時トラブル
- 腰痛
- 腹部の形状異常
など様々な影響があると思われます。ではもう少し詳しく説明しましょう。尿漏れ、頻尿、生理時出血などは骨盤底筋が緊張と弛緩をする事でコントロールされています。尿意がもようした時には弛緩して排尿をスムースに行います。反対に通常は緊張を強めており尿が排出しないようにしています。骨盤底筋は直腸、膣にも関係しており排便や女性の生理時の出血感覚などもコントロールされています。
次に腰痛についてですが、骨盤底筋は腹横筋と共に働く事で腰椎の安定に重要な関わりを持っています。機能の低下が起こると腰椎の安定性が損なわれ、腰痛の要因にもつながります。また、女性の出産時には骨盤底筋は一時的に引き伸ばされ機能が損なわれてしまいます。出産後、骨盤底筋を整え正常化しておかないと腰痛の他、股関節等にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。腹部形状の異常は、下っ腹だけがポコッと出てきたり、腹部全体が弛んだりという状況です。内臓を骨盤の底から支持する事で、腹部の形も安定するわけですが、機能低下する事で正常な位置に保持する事ができず、形状が変化してしまいます。また、上記したように出産後正常に戻しておかないと筋肉が緩み腹部や股関節周りなどに脂肪が付きやすくなってしまいます。このように体幹のインナーマッスルである骨盤底筋が衰えると様々な悪影響が引き起こされます。
骨盤底筋をトレーニング
では、機能低下を防ぐために骨盤底筋をトレーニングしましょう。方法は単純で簡単です。お腹を引っ込めておけばOK!!おならが出そうになった時や便意がもようした時に我慢する時のようにお尻に力を入れて、お腹を引っ込めて見てください。1日に5分くらい3回を目安に実施してみましょう。特にトレーニングウェアに着替えたり、ジムに行く必要など全くありません。いつでもどこでも簡単に実践可能です。もちろんハードなトレーニングをすることで機能低下は防げると思いますが、まずはお腹を凹ませることで成果は期待できるはずです。