加齢と筋肉の関係
2016年も半分が終わりました。そしてジメジメした梅雨も後半月くらいで明けるでしょうか。その後には平和の祭典オリンピックが開催されますね。今から楽しみで仕方ありません。さて今月のテーマですが『加齢と筋肉』についてお話ししようと思います。『年だから』が口癖になっているあなたを戒めますよ。
先日、メジャーリーグのイチロー選手が世界最高安打数を記録しました。とてつもない記録です。彼の年齢は42歳、日本のプロ野球や他のスポーツを見てもこの年齢まで活躍している選手はあまりいません。イチロー選手を見ると日本で活躍していたころとほとんど体形が変わっていません。一貫した食事とトレーニングにより今の彼があるのだと思います。
ですが、人の筋力はここまで維持できるのでしょうか?また、筋肉をつけることは可能なのでしょうか?世間では『もう年だから筋肉はつかないよ』とか『年だから筋肉が落ちちゃって』などと言う事をよく聞きます。実際のところはどうなのでしょうか。
筋肉の成長と年齢
人の成長過程で普通の生活をしていた場合は、20歳前後で筋肉の成長は止まります。その後は下降していく事になります。ここで注目することは人として成長していく上での過程です。要は日常生活以外何もしない場合の事を指します。人の身体は環境に適応するように発達していきます。生活習慣に強度の強い身体活動が含まれていればおそらく、それに適応する筋肉が身につくはずです。また心肺機能のメインでもある心臓も筋肉です。心拍数を上げるような身体活動がない環境であれば、そこに必要な分の心肺機能しか身に着くことはないはずです。また一度成長した筋肉もであっても(学生時代にハードな部活動などで鍛えていた)社会に出てから使わないでいると、その生活に適応するだけの筋肉に退化してしまいます。
皆さんが感じる筋力低下や心肺機能の低下はどういったことで感じるのでしょう。ほとんどの方がちょっとした運動の時に筋肉痛になったり、階段をかけ上がった際に息が切れたりするところからだと思います。近年の人の生活習慣を考えると歩く時間が減少、肉体を酷使するな労働は減り、局所的な筋力のみを必要とするような業務が主流になってきていることで衰えが生じていると言えます。
そして、その生活習慣を補う身体活動の不足により筋力低下が止まらないと言えます。前出したイチロー選手に話を戻すと、プレーするための必要なパフォーマンスを維持するために科学的に考えられたトレーニングを日々こなしているという事につきます。『年だから・・・』と言っている方たちは筋肉をつけるための行動が伴っていないだけだという事になります。
年齢を重ねても筋肉はつく
では本当に年齢を重ねても筋肉はつくものなのでしょうか?生活習慣と筋肉の関係の他に年齢を重ねる事で関与する要素はないのでしょうか?確かに高齢化していく事で内臓の機能低下、(栄養素の分解、吸収)関節における軟部組織の機能低下などは挙げられます。その事で若いころと全く同じという訳にはいきませんが、筋肉は年齢がいくつになっても成長させることが可能であることが証明されています。突出した例ではありますが、80代のボディビルダ―の方も実際いるわけですから。
ここに、筋肉が成長する過程を例に挙げてみます。
このようなメカニズムからも年齢に関係なく筋肉は成長するという事です。
もうすぐ梅雨も明けて夏になると肌の露出も多くなります。『もう年だから』などと言わずに積極的にワークアウトに取り組んでください。 皆さんが行った努力に身体は嘘はつきませんよ。