今月のトピック バックナンバー

糖質の制限とダイエット

さあ4月です。新しい環境で新しい目標を立てたりなど、新たなスタートを切る月ですね。 仕事の目標、生活の目標、身体についても新しくチャレンジしてみようと考えている人も多いと思います。

今月は先日テレビのワイドショーなどでも紹介されていましたが糖質カットについてお話ししたいと思います。大手牛丼チェーンでも糖質カットのメニューを販売するようなニュースがありました。そんなことでダイエットとの関連にも触れてみようと思います。

炭水化物

糖質の分類

さて、糖質というと皆さんはどんなイメージを持ちますか?お砂糖や甘い食べ物などを思い浮かべる人も多いでしょうか?糖質とはもちろん砂糖を含んだ甘いものは含まれます。ですが、実は甘くない糖質もあります。

単糖類(ブドウ糖・果糖)
果物、蜂蜜など
二糖類(ショ糖・麦芽糖)
単糖類が2つ組み合わさったもの。砂糖、水あめなど。
多糖類(でんぷん・オリゴ糖・グリコーゲン)
単糖類が10個以上組み合わさったもの。白米、芋、豆など

単糖類、小糖類は水溶性で口に入れると甘く感じますが、多糖類は不溶性で甘くないのが特徴です。糖質はご飯やいも類、めん類、くだもの、砂糖などに多く含まれていて筋肉、脳と神経系などの活動エネルギー源となります。また、炭水化物=糖質という考えもありますが、厳密に言うと植物繊維を除いたものです。植物繊維自体が微量であるため炭水化物は糖質と位置付けることが多いようです。

糖質の働き

糖質の人体における主な働きとは、人が活動するためのエネルギーの源となります。三大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂質は全てエネルギー源となりますが、一番最初に使われるのが糖質です。糖質の多くは体内で消化され、最終的には単糖類の状態となり、小腸で吸収されます。

吸収された単糖類は肝臓に入り、一部は肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、肝臓を通過したものはブドウ糖となり血液中に放出されます。そして、血液中に放出されたブドウ糖は、筋肉や脳などのエネルギー源となります。ブトウ糖は、筋肉内にもグリコーゲンとして蓄えられます。しかし、それでも余ったブドウ糖は中性脂肪に変わり、肝臓や脂肪細胞に蓄えられてしまいます。

さて、糖質について一通り記しましたので次に糖質を制限することの意味ですね。糖質はエネルギー源ですから全く摂らないという事は考えられません。ですが、上述したとおり過剰な摂取によりエネルギーとして利用されなかったものは脂肪として蓄えられてしまいます。

この事から糖質の摂取を制限していく事がダイエットには効果が高いと言えます。糖質の必要摂取量は1日の摂取エネルギーの約6割が適正であると言われます。30~40代の男性で一般的なデスクワークなどをしている人であれば約2,200Kcalの摂取量が必要です。そのうちの1,300Kcal程度を糖質で摂取することが必要です。食事としては糖質以外のタンパク質、脂質、ミネラル、ビタミンなどもしっかりと摂り過度な糖質をカットしていく事が重要です。

糖質制限の最大の目的

糖質制限は糖質の摂取量をコントロールする事にありますが、実はここには身体の機能をコントロールする大きな目的があります。『血糖値のコントロール』これが最大の目的になります。食事をすると血糖値が上昇します。上昇した血糖値はインスリンにより細胞に運ばれてエネルギーとして利用されます。その後、血糖値が徐々に下がっていきます。

実は血糖値の急降下と急上昇が大きな問題になります。お腹がすくタイミングは血糖値が急降下した時です。急降下をさせないためには急上昇をさせないように食事をしていければよいわけです。要するに血糖値を急激に上げ下げしないようにゆっくりと血糖値を上げ、一定の水準をキープしながらゆっくりと下降して行くような食事のとり方をすれば過食を防ぐことができるわけです。

なので、血糖値を下げすぎないように間食を摂ることもダイエットには効果的であるとも言えます。間食をするのであれば血糖値が上がりにくい物を選んで食べると良いでしょう。

血糖値が上がりにくい食品と上がりやすい食品

血糖値が上がりにくい食品
日本そば、玄米、きのこ類、葉野菜、リンゴ、プレーンヨーグルト、ナッツ類、コーヒー、ブラックチョコレート
血糖値が上がりやすい食品
白米、うどん、ジャガイモ、ニンジン、ブドウ、ドーナツ、アイスクリーム、コーラ、ショートケーキ
血糖値が上がりにくい食品

まとめ

  1. オーバーカロリーにならないように糖質の量を理解し適正量を摂取する(総エネルギー摂取量の6割程度の糖質を摂取)
  2. 1日の総エネルギー摂取量を理解する
  3. 食べ方として血糖値が急激に上がらないような食材から食べる
  4. お腹が空き過ぎないように間食も効率よく行う
  5. 食事の時間をある程度決めておく

※あくまでも1日の総摂取エネルギー内で収める。

このように食べる量だけではなく、食べる時間、食べる内容、順番などを考慮して実施する事が糖質制限のポイントになります。甘い物だけを食べない、炭水化物を摂らないなど間違った理解をせず、正しく糖質制限をすればリバウンドをせず必ずダイエットが成功するはずです。また、甘いものを食べてはいけないなどの禁止事項がないので、ストレスも少なく、正しい食事のとり方も習慣化するはずです。

新しい生活環境の中で新しい目標を立てダイエットを掲げるのであればチャレンジしてみるのも良いと思います。

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