ファンクショナルトレーニングって知っていますか?
2018年 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
新年1回目のトピックですが、ファンクショナルトレーニングって知っていますか?日本語に直すと『機能的な動きのトレーニング』となります。現在巷では様々なトレーニングが開発されて、様々な結果の出し方をしています。
ただ、本来の人間の動きに反して行うような内容であったり、強い負荷をかけることでやった気になってしまう事も少なくありません。
せっかく行ったトレーニングがかえってマイナスになってしまうのでは本末転倒です。すこし難しいかもしれませんが、出来るだけ解りやすくお話ししていこうと思います。
ファンクショナルトレーニング
- ①重力を利用する
- 人は地球上で生活をしている以上、重力に対して自身の筋力を発揮しています。よって重力に対抗する筋活動であるため、常に重力を考えて行わなければなりません。
- ②関節を正しく利用する
- 人の関節は人により可動域は大きく異なります。ですが本来人の持つ関節可動域はある程度決まっています。この可動域を有効に利用することで機能的な動作が可能になります。関節には役割があります。大きな動きに適している『モビリティ関節』と動く事に適していない『スタビリティ関節』です。それぞれの関節が別々に仕事をして、一つの動きでは協同して仕事をするということが、関節を正しく利用するということになります。よく耳にする言葉で『腰を回しましょう』などと言われますが、実は腰は5度しか可動域がありません。腰は身体を安定させるためのスタビリティ関節で非常に動きが制限される関節なのです。
- ③キネティックチェーン
- キネティックチェーンは以前お話したことがあると思いますが、和訳すると『運動連鎖』といく言葉になります。人の動作は一つの筋肉が動いているわけではありません。例えば歩行を考えてみると、地面からまず足が力を受けて下肢→臀部→体幹→上肢とエネルギーが伝わっていきます。この伝わり方が身体のどこかが機能しない事で伝達が途切れてしまいます。要するにそれぞれの機関が正しく機能して初めてキネティックチェーンが実現することになります。
- ④3D運動の見極め
- 人の動きは3次元でとらえることが必要です。動きを正面や背面で見ると同時に側面からもみます。さらに水平面から(人の身体を輪切りにする)見てみるということになります。左右の動きの違いや上下の違いなどの評価が大事になります。
- ⑤力の発揮と準備
- 説明がとても難しいのですが、例を挙げるとジャンプをしようとするとジャンプする前に膝を曲げてしゃがみ込むような動作があると思います。 人は無意識の中でこのような相反する動きにより力の準備と発揮を行っているわけです。
この5つの項目を全て考えて、トレーニングの中に入れ込んで行うトレーニングがファンクショナルトレーニングになるわけです。
正しく動く、効率的に動く、これはすべての関節が動きによって機能し、筋肉が必要に応じて必要なだけ力を発揮し、スムーズなエネルギー伝導をすることです。ファンクショナルトレーニングによって手に入れられるのは正しい動きです。更に正しい動きを手に入れることで以下のことも可能になるはずです。
- 姿勢の改善
- 慢性的な肩こり、腰痛の改善
- 太りにくい体質への誘導
今回は「ファンクショなるトレーニングって何だ?」というお話をしましたが次回は第2弾としてファンクショナルアセスメントをご紹介しようと思います。 ご自身の身体は機能的に動かせているのか?どの部分が弱いのか?どの部分が硬いのかなどをチェックする方法を掲載しようと思います。