ペットのお話
2018年も3か月が終わりましたね。4月は新しい年度の最初の月です。新しい環境で新しい目標を立てて新しい気持ちでスタートを切るには絶好の月ですね。
と言うことで新年度も頑張っていきましょう。
さて今月のトピックは動物の話をしようと思います。動物と人間の関わりは近年、様々な面で注目されています。私の家にも犬がいます。名前が『フワリ』と言いますが、この『フワリ』が我が家に来たにも理由があります。そのあたりも踏まえながらお話をしてみようと思います。
ペットが人に与える影響
近年、色々なメディアでペットを飼うことによる健康効果が掲載されています。ペットに触れ合うことで心身の健康に良い影響があるということは様々な研究報告がされています。具体的には次のようなことがあげられます。
- 身体的健康
- 精神的・心理的健康
- 社会的健康
さらにコレステロール値・血圧レベルが低い、ストレスに関わる血圧増加が少ない、通院回数、薬の支出が少ないなども発表されています。また、ネット記事ではペットと暮らしている人と、いない人で比べると男性で0.44才、女性で2.79才も健康寿命が長いとも書いてありました。だとすると、ペットの存在はとても大きなものになると思います。実際に私も高齢者のクライアントさんへのアプローチにペットを連れて行ったことで、普段よりも歩行時間、歩行スピード、会話など全てが良い方向に働いたことも記憶しています。
さて皆さんはペットを飼っていますか?ペットを飼う理由はそれぞれの家庭で違うと思います。家族の一員として迎え、生活を共にしていくことは色々な面でメリットがあります。裏を返せばデメリットもあるという事ではありますが、今回はメリットに注目をしてお話をします。
我が家の場合
そもそも我が家でペットを飼うことになったのには理由があります。私の父親が亡くなった後、母が一人になり寂しい思いをするのではないか?と思い、動物好きの母のために獣医でもある叔父に相談したことがきっかけでした。叔父はペットの影響力を解りやすく説明してくれて飼うことを勧めてくれました。
私たちにとって初めての仔犬であるミニチュアダックス『パフェ』を迎え入れた事で、母は予想通りとても彼女を可愛がってくれました。ひょっとすると父が亡くなったことで社交性をなくしてしまい、運動が減ることにより健康被害が出てしまうことも考えられました。ですが彼女の食事の世話をする、お散歩に連れていく、お散歩で新しいお友達ができる、様々な行事にも参加する。といった人間関係を積極的につくることができました。『パフェ』がl来てくれたことによりとても良い生活習慣ができたと思います。
ところが『パフェ』が11歳で亡くなってしまった時にはショックは大きく、私から見てもとても寂しそうにでした。 ここでも叔父に相談したところ『次の犬を早く飼ったほうが良い』というアドバイスをもらい次に来たのが『フワリ』でした。 叔父から『良い仔犬が入ったよ』と連絡があったので楽しみに会いに行くと、筋肉もまだまだ弱々しく、診察台の上で敷物のようにぺしゃんと潰れてしまい、少し震えながらジッとしている怖がりな子でした。当時体重は800gほどでした。
それでも不安そうな顔をしながら大きな目でこちらをしっかり見つめてくれていたところが気にいってしまい、連れて帰ってきたと言うのが『フワリ』との最初の出会いです。『フワリ』が来て喜んでくれた母ですが、さすがに80歳になる高齢の母が初めから躾をすることは出来ません。私がハウス、トイレ、食事、お散歩などの最低限の躾をしなければなりません。800gの小さな仔犬にお座りや待てなどを教えながらコミュニケーションをとっていきます。犬を飼っている方であれば経験があると思いますが、人間と一緒で言った事を直ぐにできるわけではありません。さらにこちらの予期せぬことを次々にやってくれるので目を離すこともできません。筋肉も関節もまだまだ未発達な仔犬ですが、元気は人一倍あって、よく走って跳躍力もそこそこあります。毎日が楽しいのですが目を離したすきにケージをよじ登って、足が挟まり、宙づりになって大きな悲鳴を上げることもありました。そのたびに脚が折れていないか関節が外れていないか等を心配していました。
40日~50日位経った時にはお座り、待て、お手、トイレもほぼマスターしましたが、12月の後半には私がスキー場に勤務するため2週間ほど家を空ける事になります。母一人で大丈夫かなと思いつつスキー場から帰ってきたときには、ほぼ覚えたことを忘れてしまっていました(笑)また一からやり直しでしたが、一度覚えたことはすぐに思い出してくれました。今では少しのイタズラはしますがとても良い子に育ってくれました。
『フワリ』は今では成犬となり小さいながらも言いつけをしっかり守れるようになっています。やや母を馬鹿にしているところもあるようですが(笑)すごく仲良くしています。83歳になるとお散歩は少しおっくうになっているようですが、必ず日に1回は出るようにして、お友達とお話をしたり、その時あったことを私に話をしてくれたりしています。
もちろん私にとっても『フワリ』は素敵な時間を与えてくれています。私たち家族が生活していくうえでとても良い影響をもたらしてくれています。元々は母の体力低下や認知症の予防を考えて飼い始めたペットですが、実際に飼ってみるとそれだけではなく、大事な家族として絆が出来上がっています。
『パフェ』は11歳でなくなってしまいましたが、『フワリ』はまだまだこれから長い時間を一緒に過ごして行く訳です。彼女にたくさんの幸せをもらい、彼女にたくさんの幸せを与えられる関係を築いていこうと思います。
世間でも盲導犬やセラピー犬など役割を持った動物がたくさんいる訳ですが、身近なところで動物と生活を共にすることは生活そのものが充実したものになって行くのではないでしょうか。