今月のトピック

肘の痛み

今年は観測史上例を見ないくらい早い梅雨明けでした。
群馬県や埼玉県などでは気温が40度と日本では考えられないことになっています。もはや私たちが子供のころの日本の夏は存在しなくなってしまっています。一方コロナに対する規制が緩和されて、海水浴や花火大会、旅行なども今月からの夏休みには行動範囲は広がりそうです。

肘の痛み

手関節の筋

さて今月のトピックは『肘の痛み』についてお話をしようと思います。
肘の痛みの名称では様々なものがありますが、よく耳にするものとしてスポーツ種目がついているものが多いです。例えばゴルフ肘、テニス肘、野球肘などです。それぞれの種目の動きの特殊性により手首、肘への負担がかかり肘の痛みにつながるというところからついた病名です。

ゴルフ肘
正式な名称は『肘関節内側上顆炎』肘の内側に痛みが生じます。 ゴルフクラブを握って手首をそる⇒肘を内側に捻ることの繰り返しにより手根伸筋を酷使してしまい肘の内側に炎症が生じます。プロの選手よりも初級者でフォームが安定せず手打ちになっているプレーヤー、高齢になって初めたプレーヤーなどが筋力不足、正しい腕の使い方が出来ないことが原因の一つになります。手首をを捻る、反る、反ったところから曲げる方向に力を入れると痛みは強くなります。対処方法は安静、ストレッチング、マッサージ、消炎鎮痛剤の注射などになります。
テニス肘
テニスラケットのスイング動作により生じる肘の痛みで、スイングのフォアかバックによって痛みの場所が変わります。フォアハンドの場合はゴルフ肘と同様の場所に痛みが生じます。バックハンドの場合は『肘関節外側上顆炎』となり親指側(外側)に痛みが発症します。テニスによる症例が多いためテニス肘と言われますが、最近では長時間のパソコン、スマホのキーボード、マウスの操作が要因になることも少なくはありません。
野球肘
こちらも野球の投球動作の繰り返しによって生じる肘の痛みです。野球肘も動きによって外側と内側で痛みの発症場所は異なります。外側の場合は肘の骨同士が接触し、繰り返されることによって腱が引っ張られ軟骨がはがれやすくなります。内側の場合は成長期の小学生や中学生に多く腱、靭帯、軟骨が未完成の時期に酷使されることにより発症します。成長期後の選手であれば靭帯の損傷が多くみられます。

肘の痛みの紹介をしてきましたが、どの症状もオーバーユース(使いすぎ)が要因です。プレー前後のストレッチングや筋力トレーニング、正しい動きの習得などが予防になります。特に小学生のような成長期においてのオーバーユースは避けるべきです。また日常生活でのパソコン作業や家事全般においても同じようにオーバーユースが要因になります。年齢によっての筋力低下などは避けるべきで、ストレッチや筋力トレーニングを行うべきだと思います。

今回紹介した以外にもリウマチや変形性の関節症などもありますので、痛みを感じた場合には医療機関に受診することをおすすめします。これからも暑い日が続きますが、体調を崩さないよう楽しい夏休みを迎えましょう。

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