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姿勢のお話

まだまだ梅雨が続くと思われますが、真夏のような暑さに湿度の高さも加わった日もあります。以前に比べ温暖化が進んでいるのかかなり厳しい気候です。例年に比べ熱中症の危険度も高まることでしょう。絶対に気を付けなければならないですね。

さて今月のトピックですが、88歳になる私の母親がコロナの影響で外に出なくなり運動量が減ったことで、歩行距離・時間が激減しました。それにより筋力・持久力の低下が顕著になり、今では歩行時には必ずどこか掴まるところを探すようになりました。また座姿勢や立位姿勢もかなり変化をしてきて身体活動を行うには非常に動きづらい姿勢になってしまいました。人にとって姿勢はとても重要で、外見以外にも大きな影響を与えています。今月はそんな姿勢のお話をしようと思います。

人の姿勢については以前もお話をしたことがあります。姿勢の良し悪しとは何が基準になるのでしょうか。人間が直立二足歩行をするにあたって一番都合の良い形状に脊柱が形成されていることがそれにあたります。姿勢が人それぞれ異なるのは生まれつきに先天性によるものもあるとは思いますが、ほとんどが生まれてからの生活習慣によって形成されるものです。脊柱の形状を正しい位置に維持できる筋力がなければ、よい姿勢を維持することはあり得ません。正しい姿勢とは首の骨(頸椎7個)、胸の骨(胸椎が12個)、腰の骨(腰椎5個)から形成されている形状がS字カーブを描き、直立姿勢を横から見たときに『耳・肩・腰・膝・くるぶし』が一直線上になっている状態であると言えます。パソコンやスマホを使うことが増えた現代人は、首の位置が前に出すぎて頸椎が直線となり、首や背骨に負担がかかりやすい環境で生活をしています。"肩や腰に大きな負担をかけてしまい、慢性的な身体のトラブルにつながることもあります。"車の運転やソファーに座る姿勢も骨盤が後傾し、リクライニングによりかかった姿勢のため、長時間続くことでトラブルにつながることがあります。

日本人は世界で一番座っている時間が長い民族です。座っている時間の平均は約5時間といわれています。日本人は約7時間。日本人の座っている時間は、世界中でもっとも長いといわれています。座っている姿勢は、背骨が丸まり、肩が落ち、下腹が出てと、時間が経つにつれて良い姿勢の維持は難しくなります。そんな崩れた姿勢を長時間続けていると、腰をはじめ、首や肩、腕などに負担がかかり、疲労が蓄積しやすくなります。

骨格標本

悪い姿勢は肩こりや腰痛を初め体幹の筋力低下による歩行不全や様々な影響が考えられます。さらに気が付かないうちに疲労を蓄積して自律神経の低下や睡眠障害などにも影響が出てくることとなります。

ではどのように姿勢を改善していけばよいのでしょう。先ずは自分自身の姿勢を確認するところから始めましょう。先述したように直立姿勢を横から見たときに『耳・肩・腰・膝・くるぶし』が一直線上に位置しているか。正面から見たときに耳の高さや肩の高さ、首の長さに左右差がないか、腰の高さに差はないかを確認してみましょう。チェックが完了したらそのチェック項目を一覧にしてみましょう。一つ一つの項目に対して硬くなって縮んでいる筋肉はストレッチングやしっかりとほぐす。弱くなっている筋肉には筋力トレー二ングを行っていきます。具体的な方法は次回のトピックでご紹介していきたいと思います。

次回までにぜひご自身の姿勢チェックを友人や家族と行ってみてください。