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身体の老化と活性酸素

まだまだ暑い日は続きますが、9月に入りました。それでも少しずつ秋の気配は感じられるようになりました。

さて先月でパリオリンピックが終了しましたが、今回も様々なドラマが生まれました。
感動の場面を何度も見せてもらいました。結果を残した選手は一躍有名になります。ですが近年はSNSによって結果を残せなかった選手へのバッシングなどが深刻な問題として取り上げられています。選手は一個人として競技を始め、いつしか国を背負い、期待をされることで結果が出なかった時には的にされる。異常な事態だと思います。生活を全て競技に注ぎ、努力し戦ったのは選手でありその関係者であり、SNSでものをいう人は何の努力もしていない訳です。こういったことが無くなり、選手一人一人にお疲れ様でしたと心から称えられるような環境になってほしいと思います。

改めて日本代表の選手の皆さんには心から敬意を表します。お疲れさまでした。ロスオリンピックでも頑張ってほしいと思います。

老化について

今月の本題に入ろうと思います。
先日メディアで44歳と60歳に老化は急激に進むという研究報告が上がりました。私自身、そういったことを考える年齢を迎えていますし、興味があるテーマでもあったので、今月はこれを取り上げてみようと思います。

人は年齢とともに老いていくという事は当たり前だと思っています。でもその具体的な原因は一部の研究者や美容系の職業の方が知識として持っているだけで、私を含め一般にはあまり知られていないのではないでしょうか。

自分自身の勉強も兼ねてお話していこうと思います。
老化の具体的な表れは何でしょう?想像してみると老眼、皮膚のしわ、シミなどがあります。でもそれ以外にもたくさんの事柄があります。下の表にまとめてみました。

人体と各器官 変化の内容
外観 白髪の増加
脱毛(禿頭)
しわ・たるみ・しみ
すり足・歩幅の減少
円背
身長低下・体重減少
感覚器系 老眼・白内障
目のかすみ・視野障害
難聴(高い音の聞こえづらさ等)
嗅覚・味覚の低下
触覚・温度覚の鈍化
神経系 アルツハイマー病の発症率の増加
動作緩慢
睡眠の質の低下
体温の低下
消化器系 咀嚼力・嚥下力の低下
消化吸収能の低下
解毒作用の低下
便秘
循環器系 最大心拍出量の減少
心臓弁膜症・不整脈
動脈硬化の進行
血圧変動のリズムの乱れ
呼吸器系 1秒量※1の低下
肺活量の低下
喫煙者によるCOPDの発生率の上昇
泌尿器系 (男性)前立腺肥大→排尿困難
(女性)腹圧性尿失禁
尿路感染症
頻尿
筋・骨格系 骨密度の低下→骨粗鬆症
筋肉量減少・筋力低下→サルコペニア
関節可動域の減少
変形性関節症
ADL能力の低下
内分泌系 メラトニンの減少→睡眠障害
女性ホルモンの減少→更年期障害・骨粗しょう症
男性モルモンの減少→男性更年期(性機能低下・抑うつ気分)
血液・免疫系 貧血
免疫機能の低下
生殖器系 (男性)勃起障害・射精障害
(女性)膣分泌物の減少
公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネットより引用

表を見てみても自分自身に当てはまる内容が多くあります。

ではこの原因は何なのでしょう?幼少期からの身体の変化は成長と言う言葉で表現しますが、ある一定時期を過ぎると老化と言う言葉に代わります。

実は胎児から採取した細胞はおよそ50回の分裂が限界であることが分かりました。そしてその限界まで分裂した細胞を老化細胞と呼びます。とすると生まれた直後から老化は始まると言う事になります。ですが老化の急加速する年代としてはやはり40歳代と言う事が言われています。もちろんそこには個人差があり、症状にも差が生まれてきます。

老化の原因「活性酸素」

この老化のすべては活性酸素による身体の酸化(錆び)だと言われています。ではこの活性酸素とは何なのでしょうか。

私たち人間は体内に酸素を取り入れて生活をしています。その体内に取り込まれた酸素はエネルギーを作るために利用されます。この時に同時に生産されるのが活性酸素です。活性酸素自体にも役割はあるのですが、老化に対して悪影響をおよぼす物質となります。

活性酸素が増える理由としては ①太陽の紫外線や酸性雨、②喫煙や飲酒、飲食過多、激しい運動、③ウイルスや細菌、④ディーゼル車などの車の排気ガス、⑤洗剤や柔軟剤、⑥化学工場やごみ焼却場から出る排煙やダイオキシン などがあるようです。

考えてみれば活性酸素を増やす要因は私たちの生活の近いところにたくさんあります。それがゆえに対策がとられているものもあります。一番身近なものですと紫外線による日焼け、排ガス問題、ダイオキシンなどの排煙問題などです。私は紫外線や激しい運動は気にせず行ってしまっています(;^_^A

対策は少しずつ行われている訳ですが、先日発表された研究報告では44歳と60歳で急激に老化が進むという内容でした。イギリスの研究報告ですので対象は欧米人で日本人とは多少違いは出てくるかもしれませんが、とても興味をひくものでした。

では、急激に進むこの年代にまたはこの年代になる前に何をすれば良いのかと言う事です。簡単に言えば食習慣と生活習慣の見直しと改善です。食習慣でいえば抗酸化物質を積極的に摂る事と言われています。

抗酸化物質とは、酸化されやすい物質のことで、活性酸素などによって私たちの体が酸化されるよりも優先的に酸化してくれます。そのため、抗酸化物質自身が酸化されることで、体を酸化から防御してくれます。抗酸化物質によって、私たちの細胞は無傷でいられます。

具体的にはビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ、ポリフェノールなどが挙げられます。抗酸化物質は野菜、果物に多く含まれるので、サラダ、100%ジュース、スープ、煮物、炒め物など野菜や果物を使った料理を毎食1~2皿摂り入れると良いようです。

抗酸化ビタミン・抗酸化成分 食品
ビタミンA モロヘイヤ・にんじん・西洋かぼちゃ
ビタミンC アセロラ・赤ピーマン・ネーブル
ビタミンE アーモンド・西洋かぼちゃ・うなぎ
アントシアニン ブルーベリー、赤ワイン
カテキン 緑茶
大豆サポニン 大豆、納豆、豆乳

生活習慣としてはお決まりではありますが十分な睡眠と適度な運動を心がける事です。ここでのポイントは適度な運動と言う事です。激しい運動、高強度の運動では活性酸素の産生が活発化してしまいます。運動習慣にも差はありますが普段スポーツなどを積極的に行っていない人であればウォーキングや散歩程度で十分です。

私自身も気になる点は多いので、見直していくことが必要なようです。老化は間違いなく進んできていますがアンチエイジングはしたいとも思います。真っ黒に日焼けしてしまったは肌や、ついつい飲みすぎてしまうお酒も気を付けないといけません。

皮膚のしわやシミ、たるみなどやっぱり気になると思うのであれば、今からでも身体が錆びつかないように、また錆を落としていくようにしていきましょう。