トピック
ロコモって知っていますか?
明けましておめでとうございます。2025年になりました。
今年も良い年になりますようにしていきたいものです。
2025年1回目のトピックですが『ロコモ』についてお話ししようと思います。
皆さんは『ロコモ』という言葉はご存じですか?
ロコモとは『ロコモティブ シンドローム』の略語で加齢や病気により骨や関節、筋肉、神経などの運動器の機能が低下し、日常生活における自立が低下してしまう状況を言います。
ロコモを今月のテーマにした理由としては、日本では高齢者人口が今後ますます増えていくことになります。日本は世界の国の中でも長寿国であると思います。ですが健康な状態で自立した生活を送ることが出来る高齢者はどのくらいいるでしょう?ただ単に平均寿命が延びているだけで、健康的な生活を送れている人が多くなっている訳ではありません。もちろん元気なお年寄りの方はたくさんいるとは思いますが、一人では生活できない方も非常に多くおられるわけです。ロコモが進行すると、痛みや筋力・バランス能力の低下により日常生活が制限され、介護が必要になる可能性が高くなります。また、転倒しやすくなり、怪我や骨折のリスクも高まります。
実はわたくしの母も9月に転倒し大腿骨の骨折をして、リハビリテーションを現在も続けています。
一人では歩行は困難で、日常生活を普通に送るにはもう少し時間がかかりそうです。まさに(ロコモ)として認定されてしまうような状況な訳です。そんなこともあり今月はロコモについてお話をするきっかけとなりました。
ロコモは一般的には高齢者に関わる状況であると思いがちですが若い時期から意識を高く持ち、生活習慣や運動を心がける必要があります。
そこでチェック方法がありますのでロコモ度をチェックしてみましょう。
1.立ち上がりテスト
40cmの台に両腕を組んで腰かけます。このとき両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して脛(すね)がおよそ70度(40cmの台の場合)になるようにして、反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持します。
その後は下のチャートに従って進みましょう。
立ち上がりテスト結果判定
- 【ロコモ度1】
- どちらか一方の脚で40cmの台から立ち上がれないが、両脚で20cmの台から立ち上がれる移動機能の低下が始まっている状態です。筋力やバランス力が落ちてきているので、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)をはじめとする運動を習慣づける必要があります。十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂るように気をつけましょう。
- 【ロコモ度2】
- 両脚で20cmの台から立ち上がれないが、30cmの台から立ち上がれる移動機能の低下が進行している状態です。自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患を発症している可能性もありますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
- 【ロコモ度3】
- 両脚で30cmの台から立ち上がれない移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたしている状態です。自立した生活ができなくなるリスクが非常に高くなっています。何らかの運動器疾患の治療が必要になっている可能性がありますので、整形外科専門医による診療をお勧めします。
2.2ステップテスト
スタートラインを決め、両足のつま先を合わせます。できる限り大股で2歩歩き、両足を揃えます。(バランスを崩した場合は失敗とし、やり直します。)
2歩分の歩幅(最初に立ったラインから、着地点のつま先まで)を測ります。2回行って、良かったほうの記録を採用します。
次の計算式で2ステップ値を算出します。
2歩幅 (cm) ÷ 身長 (cm) = 2ステップ値
2ステップテスト結果判定
- 【ロコモ度1】
- (2ステップ値が1.1以上1.3未満)
移動機能の低下が始まっている状態です。筋力やバランス力が落ちてきているので、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)をはじめとする運動を習慣づける必要があります。十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂るように気をつけましょう。 - 【ロコモ度2】
- (ステップ値が0.9以上1.1未満)
移動機能の低下が進行している状態です。自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患を発症している可能性もありますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。 - 【ロコモ度3】
- (2ステップ値が0.9未満)
移動機能の低下が進行し、社会参加に支障をきたしている状態です。自立した生活ができなくなるリスクが非常に高くなっています。何らかの運動器疾患の治療が必要な可能性があります。整形外科専門医による診療をお勧めします。